老健などの介護施設ではレクリエーションが頻繁に行われています。
しかし、レクリエーションの内容を考えたり、利用者さんが楽しめるようにと創意工夫を行うのは大変です。
そういった方におすすめなのが、レクリエーション介護士という資格です。
この記事ではレクリエーション介護士の資格取得や取得にかかる費用などについてご紹介していきます。
レクリエーション介護士とは
レクリエーション介護士とは2014年に誕生した民間の資格です。
自分の趣味や特技を活かして、高齢者の状態に合わせたレクリエーションを行うスキルがある、と認められた場合に取得することができます。
レクリエーション介護士には2級と1級が用意されています。
よりレクリエーション活動に力を入れていきたい場合には、1級取得もおすすめです。
介護施設ではレクリエーションを頻繁に行うため、より専門的な知識を身につけ、レクリエーションを行うことで、その施設の魅力にもつながります。
レクリエーション介護士2級
レクリエーション介護士2級は、
- 高齢者の方にもっと喜んでもらいたい
- 高齢者とのコミニュケーションがうまくいかない
- レクのネタを毎回探すのが苦手
- 趣味・特技を活かして社会で活躍したい
と考えている方におすすめです。
レクリエーション介護士2級の資格取得方法
レクリエーション介護士2級の取得方法には3種類あります。
1.通信講座
通信講座では、テキストとDVDを使って自宅で学ぶことができます。
課題があるので、課題をクリアし、在宅で行うことができる試験に合格すれば資格を取得することができます。
2.通学講座
通学講座ではレクリエーション介護士2級の認定講座を提供している大学や専門学校などに通学し、学ぶ方法です。
テキストを使用して自宅での予習・復習も必須となります。
認定講座を受講後に課題をクリアし試験に合格することで資格を取得することができます。
3.団体研修
団体研修とは、レクリエーション介護士の公認講師が事業所や施設に直接出向き、レクリエーション技術を実践的に楽しみながら学ぶ方法です。
団体研修を行うためには5名以上の参加者が必須となります。
レクリエーション2級の取得費用
レクリエーション2級を取得するための費用ですが、通信講座・通学講座によって若干異なります。
通信講座では、35,000円。
通学講座では、開講している場所によっても変わりますが35,000~40,000円程度となっています。
通学講座の方が少し高いですが、最短2日でレクリエーション介護士2級を取得することができます。
通信講座では約3ヶ月程度かかります。
レクリエーション介護士1級
レクリエーション介護士1級はレクリエーション介護士2級の能力を活かして、レク遂行能力を身につけ、人材育成と現場の活性化を実践できるようになるのが目的である資格です。
1級を取得することで、以下のようなメリットがあります。
- 介護現場でのレクリエーションの意義や役割を理解し、他人に伝えることができる。
- 利用者の状態に応じて、レクリエーションのアレンジすることができる。
- 目的に合わせてレクリエーションをプログラム・計画することができる。
また、レクリエーション介護士1級を有している場合には、他のスタッフに対してレクリエーションに関する指導を行ったり、レクリエーションを実施するリーダーとして活躍することができます。
レクリエーション介護士1級の取得方法
レクリエーション介護士1級を取得するためには、レクリエーション介護士2級を取得しておく必要があります。
取得にはオンラインもしくは通学で講義を受講する必要があります。
通学講座の費用は合計で91,300円、オンラインの場合には50,600円もしくは70,400円になります。
オンラインで値段が異なるのは、介護レクアカデミーに入会しているかしていないかで異なります。
入会している場合には、介護レクアカデミーの会費として費用が上乗せされます。
通学講座は全4日間の日程となっており、
- レクの意義と効果
- レクのアレンジ
- 自立支援に向けた全体計画
- 集団の役割
- レクの実戦
という流れで受講を行っていきます。
受講する内容はオンラインでも通学でも変わりません。
1級に関してはスケジュールが案内されているため、そちらを参考に受講する日程を決めることができます。
講義を受講した後に、実技試験の合格と筆記試験に合格し、現場実習を行うことで資格を取得することができます。
実技試験について
実技試験は定められたレクリエーション活動計画書に沿って、1時間の介護レクリエーション考ええ、その中から抜粋して、10分間の介護レクリエーション実演を行う内容になっています。
所要時間は10分間です。
※100点満点中、60%以上で合格となります。
筆記試験
筆記試験の所要時間は2時間です。
試験内容は、
- 選択問題・60問 及び 記述式問題・4問~6問→100点
- 小論文・1問 (500文字程度)→20点
※上記合計120点満点中、正解率60%以上で合格となります。
となっています。
両方合格することで、現場実習へと移ることができます。
現場実習では、これまで学んだ知識・技術を活かして、介護現場で3施設分実習を行うことになります。
実習先に関しては、現在働いている施設以外で行うことになりますが、同法人で他の施設がある場合にはそこで実習を行うこともできます。
基本的には知り合いや勤務先、住まいの近くにある施設などから自身で実習先を決めて、実習を行う流れになります。
実習まで行うため、レクリエーション介護士1級を取得できる具体的な日数は提示できませんが、概ね6ヶ月程度で取得できるようです。
まとめ
この記事ではレクリエーション介護士の取得方法や取得にかかる費用などについてご紹介しました。
レクリエーション介護士は介護施設などで質の高いレクリエーションを企画し実施するためにできた資格です。
日々行うレクリエーションだからこそ、より専門的な知識を身につけ、介護施設で行うことで利用者さんも楽しめるようになります。
資格取得を通じて、レクリエーションの意義や基本的な知識・技術を身につけることができます。
これからはますます高齢者が増えていき、介護施設におけるレクリエーションの重要性も高まっていくことが考えられます。
そのような時にレクリエーション介護士の資格を所有していることは強みになります。
介護施設で働いている方はぜひレクリエーション介護士2級の取得を目指してみてください。