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介護職員初任者研修修了は就職に活かせる?

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これから介護現場で仕事をしようと考えている方や、未資格で介護現場に就職しようと考えている人は「介護職員初任者研修」という資格の名前を一度は目にしたことがあるかと思います。

介護職の資格で有名なのは国家資格である「介護福祉士」ですが、介護福祉士は受験資格を得るまでに実務経験が必要だったりと多大な時間を必要とします。

この記事ではこれから介護職員初任者研修を受講することで就職に活かせるかどうかをお伝えしていきたいと思います。

介護職員初任者研修とは

介護職員初任者研修とは、厚生労働省の認可を受けている公的資格です。
学歴や年齢、受講資格と不問であり誰でも受講することができます。

介護に携わる者が、業務を遂行する上で最低限の知識・技術とそれを実践する際の考え方のプロセスを身につけ、基本的な介護業務を行うことができるようにすることを目的として作られました。

カリキュラムの内容は介護現場で働く上で必須の知識・技術となっているため、介護現場で働くのであれば受講しておくメリットが多いです。

カリキュラム内容

介護職員初任者研修のカリキュラムは以下のようになっています。

No. 項目 講義時間
1 職務の理解 6時間
2 介護における尊厳の保持·自立支援 9時間
3 介護の基本 6時間
4 介護·福祉サービスの理解と医療との連携 9時間
5 介護におけるコミュニケーション技術 6時間
6 老化の理解 6時間
7 認知症の理解 6時間
8 障害の理解 3時間
9 こころとからだのしくみと生活支援技術 75時間
10 講義の振り返り 4時間

※合計学習時間:130時間
上記のカリキュラムとは別に修了試験あり。(1時間程度)

また、厚労省の資料では以下のような注意書きが記載されています。

(注5)「1.職務の理解」及び「10.振り返り」において、施設の見学等の実習を活用するほか、効果的な研修を行うため必要があると考えられる場合には、他のカリキュラムにおいても施設の見学等の実習を活用することも可能。
(厚労省HP資料より転載)

介護職員初任者研修は2013年度からホームヘルパー2級の代替資格となりました。
ホームヘルパー2級では5日間の介護現場での実習がありましたが、初任者研修では実習が廃止となっています。

しかし、厚労省の資料に記載されているように必要があれば実習を行うことも可能です。
初任者研修を受講するスクールによっては実習を取り入れているスクールもあるため、スクール選びの一つとして実習の有無を含めて考えてみるのもおすすめです。

理学療法士の養成校に通っていたときに、臨床実習を経験しましたが、実習に行けるのといけないのとでは、就職してからの知識・技術に差が出るように感じます。
実習は大変ですが、行けるならばいくべきだと思います。

通信学習について

初任者研修では実習がなくなった分スクーリングの時間が増えています。
しかし、全カリキュラム130時間のうち、最大で40.5時間を通信学習で賄うことができます。

各科目ごとに通信学習の上限が設定されているため、確認しておくと効率よく受講することができます。

科目 通信形式で実施できる上限時間 合計時間
1.職務の理解 0時間 6時間
2.介護における尊厳の保持・自立支援 7.5時間 9時間
3.介護の基本 3時間 6時間
4.介護・福祉サービスの理解と医療との連携 7.5時間 9時間
5.介護におけるコミュニケーション技術 3時間 6時間
6.老化の理解 3時間 6時間
7.認知症の理解 3時間 6時間
8.障害の理解 1.5時間 3時間
9.こころとからだのしくみと生活支援技術 12時間 75時間
10.振り返り 0時間 4時間
合計 40.5時間 130時間

実習施設について

初任者研修の実習を行う場合には、以下の条件を満たす施設で行う必要があります。

都道府県知事が適当と認める高齢者、障害者施設等とする。
実習指導者(実習受入担当者)が確保されていること。

介護職員初任者研修修了者の求人

介護職員初任者研修を無事に修了することができたのちに、就職先を見つけていきます。
求人の多くは応募条件に「介護職員初任者研修以上をお持ちの方」という記載がされています。

未資格での求人もありますが、初任者研修修了者であると3倍近くの求人が見つかります。
そのため、未資格で介護現場に出るよりかはるかに有利であると言えます。

さらに、求人の詳細を見てみると、未資格者でも可能という求人では資格取得後にお祝い金を出します、という施設が多くあります。
未資格の求人もありますが、採用側としては資格取得に力を入れてもらいたいという印象を受けます。

介護職員初任者研修修了者と未資格者の給与の違い

求人の応募条件では「介護職員初任者研修以上をお持ちの方」という記載が多いですが、未資格でも求人が出ている介護施設はあるため、未資格でも介護現場で働くことはできます。

しかし、介護職員初任者研修修了者と未資格者では給与面の違いが大きいです。

介護職員初任者研修修了者:平均月給28万円
未資格者:平均月給26万円

初任者研修を受講するスクールなどによっても異なりますが、概ね1~2ヶ月で受講費用は回収することができます。
また基本給に反映されている場合には賞与の額にも影響を与える可能性があります。

そのため、これから介護現場で働こうと考えている場合には、初任者研修は修了しておくことをおすすめします。

介護職員実務者研修について

介護職員実務者研修はホームヘルパー1級に該当する資格です。
研修期間は2~6ヶ月、受講時間は約450時間と定められています。

介護職員実務者研修は初任者研修を受講していなくても取得することができるため、実務者研修から取得するのがおすすめです。
また、受験資格は特にないため、学歴・年齢関係なく取得することができます。

初任者研修を修了している場合には、130時間分の科目が免除になります。
介護福祉士の受験には必要な資格になるため、できるだけ早いうちに取得しておきたい資格です。

まとめ

この記事ではこれから介護職員初任者研修を受講することで就職に活かせるかどうかをお伝えしました。
介護現場で働く際には未資格でも働くことができますが、資格を有している方が就職には有利であると言えます。

キャリアアップも視野に入れているならば、初任者研修は受けずに実務者研修を受けるのもおすすめです。
介護福祉士として介護現場で働くことで給与面や行うことができる業務などが広がります。
ぜひ介護福祉士の資格取得を目指して頑張ってみてください。

参考資料
介護員養成研修の取扱細則について(介護職員初任者研修・生活援助従事者研修関係)

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