老健やデイサービスなどの介護施設では日常的に体操を取り入れています。
利用者さんの体調や身体機能に合わせて無理なく体を動かすことで、心身機能の維持・向上やストレス発散、食欲増進効果など様々なメリットが体操にはあります。
しかし、体操の内容がマンネリ化してしまうと、利用者さんは飽きてしまい、せっかくの体操のメリットも失われてしまいます。
そこでこの記事では老人ホームで行う体操を楽しみながら行う方法をご紹介していきます。
老人ホームで体操を楽しむ方法
介護施設などでは日常的に体操を取り入れているため、どうしても内容がマンネリ化してしまいます。マンネリ化してしまうと本来は楽しい体操もつまらなくなってしまいます。
そんなときには体操をやっている効果が目に見えることで、老人ホームで行う体操の楽しさを得ることができます。
また、いつもとは少し違った体操の内容にすることで利用者さんに楽しんでもらうことができます。
体操の効果を測る
まずは体操を行う前に筋力や握力、片足立ちの時間などを測定しておきましょう。
日常的に体操を行っている老人ホームが多いかと思いますが、測定は月に一回だけで大丈夫です。
最初に測定を行ってから、1ヶ月後、2ヶ月後と一月間隔で測定をしていきましょう。
はじめは体操の効果を実感することができなかった利用者さんでも、2-3ヶ月体操を続けていると、筋力や握力、片足立ちの時間に変化が表れ、体操の効果を実感することができます。
「なんのために体操をしているんだろう?」と利用者さんに思われてしまっては、楽しめるものも楽しむことができなくなってしまいます。
そのため、月に一回は筋力測定などを行い、体操の効果を実感してもらいしょう。
いつもと違った体操
いつも行っている体操を行っているとマンネリ化してしまい、利用者さんは飽きてしまいます。
そこでここからはちょっと変わったおすすめの体操をいくつかご紹介していきたいと思います。
どれも音源さえあればどこでも始めることができます。
ズンドコ節体操
ご高齢の利用者さんにおすすめなのが「きよしのズンドコ節」に合わせて体操を行う方法です。
多くの介護施設ではズンドコ節を流したことがあるのではないでしょうか?
ズンドコ節はリズムを取りやすいテンポなので、膝の屈伸をしたり、体を捻る運動など、全身の体操を行うにはおすすめです。
サザエさん体操
サザエさんはかなり昔から放送されており、一度は観たことがある利用者さんが多いと思います。
そんなサザエさんの音楽に合わせて、深呼吸・足踏み・膝の屈伸などを行っていきます。
慣れ親しんだ音楽で、座りながらでも行うことができるため、マンネリ化してしまった体操のレパートリーとしておすすめの一つです。
365歩のマーチ体操
「365歩のマーチ」も耳にしたことがある利用者さんが多いのではないでしょうか。
座った状態でも立った状態でも行うことができる体操です。
テンポのいいリズムなので、足踏みや手の運動などを行いやすいため、こちらの体操もおすすめです。
また、歌詞をホワイトボードに書いておけば、歌詞を歌いながら体操をすることもできます。
ソーラン節体操
ソーラン節も昔からある歌で利用者さんの多くは知っている曲なのではないでしょうか?
体操の合間に手拍子を入れたりしやすく、楽しみながら体操を行うことができます。
立って体操ができる方は、少し難易度を高くしてソーラン節の踊りを簡単にしたものを体操として行ってもらうのもおすすめです。
ソーラン節体操を取り入れた介護施設では、実際に体操を行った際に利用者さんが楽しみながら体操を行うことができた、と報告されています。
老人ホームで体操を楽しみながら行う際の注意点
介護施設で集団体操を行う際の注意点には以下の点があります。
- 転倒に注意する
- 適宜休憩を入れる
- 状態悪化に注意する
- 椅子に座ってできる体操を行う
ポイント1.転倒に注意する
立った状態で運動を行うと転倒のリスクが伴い、場合によっては骨折など思わぬ障害を引き起こしてしまいます。
立った状態で行う場合には、日頃から歩いていたり、転倒しそうになったときに介護職員が支えることができる状態のときにしましょう。
また、椅子もできることなら肘掛け椅子の方がいいです。
運動に夢中になっているあまり、横から転びそうになるなんてこともあり得ます。
この記事で紹介している体操をはいずれも座った状態でも立った状態でもできる体操です。
まずは無理なく座った状態から試してみるのをおすすめします。
ポイント2.適宜休憩を入れる
この記事で紹介している体操は音楽に合わせて行う体操なのですが、曲の合間で休憩を挟むようにしましょう。
職員の体力を中心で体操を進めていくと利用者さんにとっては過負荷になってしまう可能性があります。
「ちょっと休みすぎかな?」くらいがちょうどいいと考えています。
利用者さんによっては、負荷が軽すぎる場合には転倒に注意をしながら、立った状態で体操を行ってもらいましょう。
そうするだけで負荷量がグッと上がります。
ポイント3.状態悪化に注意する
体操をしていると、気づかないうちに状態が悪化してしまう利用者さんもいます。
一人で複数の利用者さんを相手にしているので、なかなか気づけないこともあります。
そのような場合には、事前に気をつけておくべき利用者さんを看護師などから聞いておきましょう。
あまりにリスクが高すぎる利用者さんは体操の参加をストップする場合もあるので、聞いておいて損はありません。
ポイント4.椅子に座ってできる体操を行う
ポイント1でも書きましたが、立った状態で体操を行うと転倒の危険が伴います。
そのため、立って集団体操を行いたい場合には、理学療法士などに相談して、一人で立って運動させても大丈夫な利用者さんなのかどうかを把握しておきましょう。
まとめ
この記事では老人ホームで行う体操を楽しみながら行う方法をご紹介していきます。
ちょっと変わった体操ばかり紹介したので、利用者さんも楽しみながら体操を行うことができますよ。
体操を行う際の注意点もご紹介していますので、転倒・転落に気をつけながら体操を楽しんでみてください。
また、レクシルではさまざまな体操が掲載されています。
体操のレパートリーに悩んだ際にはレクシルを参考にするのもありです。
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ぜひ明日からの体操に活用してみてください。