レク・体操

シニアこそ体操をしよう!体操の3つのメリットと効果について

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体操はさまざまなメリットや効果を持っています。
歳を重ねるにつれて、運動する機会も減ってきてしまい、さらに筋力の低下も相まって動きにくさを感じることもあります。
そのため、シニア世代こそ体操を行うべきであると考えています。

そこでこの記事では体操のメリットや効果について解説をしていきたいと思います。
いきなりハードな体操をするのではなく、少しずつ負荷をあげていけば大丈夫です。

体操のメリットと効果

体操を含む運動にはたくさんのメリットと効果があります。
メリットとデメリットを天秤にかけた時、メリットが上回るならば、体操をやるべきです。

体操のメリットと効果1.筋力・身体機能の改善

シニアの方が体操を行うことで、筋力・身体機能の改善に期待できます。
20歳代と比較すると60歳では上肢で10〜20%、下肢では20〜40%も筋肉量が低下することが報告されています。
また、カナダの報告では45歳以降から全身の筋肉量が減少して行くことが報告されています。

加齢に伴い、筋肉量や筋力、身体機能の低下が生じますが、これをサルコペニアと呼び、身体機能が低下することで何かしらの障害を生じやすくなった状態をフレイル(虚弱状態)と呼びます。
サルコペニアやフレイル状態から転倒などにつながっていくため、いかにサルコペニア・フレイルを予防するかが大切になってきます。

シニアの方々が体操を行うことで、筋力や身体機能の改善を図れ、サルコペニアの予防につながると考えられます。

サルコペニアのチェック

サルコペニアである可能性を知る方法として、簡単なのが「指輪っかテスト」と呼ばれるものです。
これはふくらはぎの筋肉の太さをチェックすることで、確認することができます。

まず、椅子に腰掛け両足を床につけます。
そして前屈みになり、利き足でない方のふくらはぎの一番太いところを両手の親指と人差し指で囲みます。
指先同士がくっつかずに、ふくらはぎが囲めない場合には、サルコペニアではない可能性が高いとされています。
また指先同士がくっつかない場合を1倍としたときに、ちょうど囲める状態を2.4倍、隙間ができてしまう場合には6.6倍、サルコペニアの可能性が高いとされています。

これはあくまでも、可能性の話なので、サルコペニアかどうかを正確に判断したい場合には、近くの病院に受診することをおすすめします。

フレイルの定義

① 体重減少
② 主観的疲労
③ 日常生活活動量の減少
④ 身体能力(歩行速度の減少)
⑤ 筋力(握力)の低下

上記が1〜2項目当てはまる場合にはフレイル前段階
3項目以上当てはまる場合にはフレイルと考えられます。
こちらもあくまで参考程度に留めていただき、正確に知りたい場合には近くの病院を受診しましょう。

体操のメリットと効果2.生活習慣病の予防

体操などの運動全般は、肥満を予防・改善し、メタボリックシンドロームや糖尿病、高血圧などの生活習慣病の予防効果が期待できます。

厚労省の報告では、

  • 1日10分程度のストレッチや体操
  • 1日20分程度の散歩やウォーキング
  • 週2回程度の下肢・体幹の筋力トレーニング
  • 週3回程度のレクや軽スポーツ

などを行うことが勧められています。

また一日あたりの歩数の目安として、
男性:6,700歩
女性:5,900歩

が目標値とされています。

大体1000歩〜1300歩程度歩くのに15分程度かかると言われているので、
1〜2時間程度の散歩でこの目標歩数をクリアすることができます。
連続ではなく途中で休憩してもOKです。

身体活動量が多い方や体操・運動などをよく行っている方は、総死亡や虚血性心疾患、高血圧、糖尿病などの罹患率や死亡率が低いことなどが報告されています。

体操のメリットと効果3.食欲促進効果

体操などの運動を行うことで、全身の血流量が増加し、血流状態が改善されます。
また運動量が増加することで食欲促進効果も期待できます。
体操などによって内臓の働きも良くなり、より食欲促進を図ることができます。

どれだけたくさん体操や運動をしていても、食事が摂れないと筋力などは改善していきません。
そのため、体操などを行う場合には食事状態も見直すことが必要です。

シニアの方におすすめの体操

ここからはシニアの方におすすめな体操をいくつか紹介していきたいと思います。

座ってラジオ体操

ラジオ体操はかなり有名ですが、座って行うこともできます。
NHKの番組でも座って行う方法が紹介されていますし、放送時間にテレビを観れない場合にはyoutubeもおすすめです。

立ってやるには負荷が高すぎる場合には、まずは座って行いましょう。
ラジオ体操を座って行うのに慣れてきたら、次は立って行うようにしていきます。

いきなり負荷の高い体操を行うと継続することが難しくなってしまいます。
まず最初は楽にできる程度から体操を始めることをおすすめします。

ストレッチ

普段から体操を行っていない場合には、ストレッチから始めるのも有効です。
少しずつストレッチを行う頻度を増やしていき、体操を行う習慣ができてきたら座ってラジオ体操などど、徐々に負荷をあげていきます。
ストレッチは血流改善に伴い、認知症予防につながるとも言われています。

まずはストレッチから始めてみてはいかがでしょうか?

スクワット

スクワットはいつでもどこでも手軽に行うことができる体操です。
ストレッチ→座ってラジオ体操→スクワット→立ってラジオ体操
の順で負荷が高まっていくと思います。

ご自身の体力に見合った体操を行うことで、心身ともに良い結果が出てきますよ。
スクワットを行う際に、膝が痛い場合などには無理せず行うのをやめておきましょう。

痛い=よく効いている

というわけではありません。
痛みなどが出る場合には、病院を受診しましょう。

まとめ

この記事ではシニアの方が体操を行うメリットと効果について、シニアの方におすすめな体操をご紹介しました。
加齢に伴い筋肉量低下、持久力低下などが生じるのは防ぐことができません。
防ぐことはできませんが、進行を遅らせることは可能です。

現在は100年時代とも言われており、100歳まで生きることが普通になってきました。
私が働いている病院でも90歳代や100歳代の患者さんが多くいます。
歳をとっても自分の足でしっかりと歩くためには、50代60代の運動習慣にかかっていると思います。
ぜひ今日から少しずつ体操や運動を行ってみてください。

参考文献
谷本 芳美ら.日本人筋肉量の加齢による特徴.日本老年医学会雑誌.2010;47(1):52-57.

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