スキル

入浴介助の参考になる動画5選

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

デイサービスや老健などの介護施設では入浴介助を行うことがよくあると思います。
介護スタッフは入浴介助のマニュアルなどが用意されているので、手順に心配はないかと思いますが、自宅で入浴介助を行うことになったときには、マニュアルもなく不安になりますよね。

そこで、この記事では入浴介助の参考になる動画をいくつかご紹介していきたいと思います。

入浴介助の動画

入浴前の確認について

浴槽の出入り方法 

衣服の着脱方法

洗体方法について 

清拭について

入浴介助の注意点

ヒートショック

ヒートショックは急激な温度変化によって生じます。
特に高齢者に多く発生しやすく、冬場になると頻繁に生じるため、脱衣所などは暖かくしておくことが大切です。
ヒートショックを気を付けるタイミングは、

  • 脱衣時
  • 脱衣所から浴室に入るとき
  • 湯船に浸かるとき
  • 浴室から脱衣所に入るとき

などが挙げられます。

転倒転落

水場は滑りやすく、転倒してしまう可能性が高いです。
大腿骨頚部骨折の多くは転倒による受傷です。
転倒に注意して入浴介助を行っていきましょう。

お湯のかけ方

いきなり頭からお湯をかけてしまうと、利用者さんの負担になってしまいます。
まずは足元から徐々にお湯をかけていき、最後に頭からお湯をかけるのがおすすめです。

最初に頭・体にお湯をかけてしまうと心臓への急激な負担になりやすいです。
そのため、毛細血管の多い足元からお湯をかけ、少しずつ体を温めていきます。

洗う順番

  1. 足元からお湯をかけていく
  2. 頭を洗う
  3. 頭を流す
  4. 上半身を洗う
  5. 下半身を洗う
  6. 体を流す

足の裏までしっかりと乾かす

入浴後にはしっかりと乾かした状態で、浴室を出るようにしましょう。
また濡れた状態で歩行を行うと転倒の危険性があります。
足の裏までしっかりと拭いておきましょう。

爪切り・保湿ケア

入浴後は爪が柔らかくなっているため、足先・指先の爪を切る絶好のタイミングです。
爪が伸びた状態では、介護職員の皮膚を引っ掻いてしまう可能性もあるため、できるだけ短い状態にしておくことをおすすめします。

水分補給

入浴に伴い発汗していることがあります。
汗した状態を放置しておくと、脱水症状を呈する可能性があります。
そのため、入浴後には必ず水分補給を行うようにしましょう。

入浴介助に便利な福祉用具

入浴介助を行う場合や一人で入浴する際には福祉用具を活用すると、安心して快適な入浴を行うことができます。

バスボード

家庭用の浴槽に出入りする際に、またぎ動作が一番大変な動作となります。
浴槽の向こう側などに手すりを設置することもできますが、手すりだけでは心配な場合にはバスボードの使用がおすすめです。
浴槽にしっかりと固定することができ、ボードの上に座りながら浴槽内に出入りすることができます。

また、体を捻ることがうまくできない場合には、回転板がセットになっているバスボードも用意されています。

シャワーチェア

浴室の床から直接立ち上がることが難しい場合にはシャワーチェアの利用がおすすめです。
シャワーチェアにはさまざまな種類があるため、身体機能に合ったものを使う必要があります。

円背の方は背もたれにスポンジのついているシャワーチェアや、座面が回転するもの、肘掛けを跳ね上げることができるものなどあります。

浴槽内いす

浴槽内いすは、出入りの際に浴槽が深く、足が届かない場合や立ち上がりのサポートとして利用することができます。
浴槽内いすは座面に滑り止めがついているタイプと座面が柔らかいタイプがあります。

滑り止めがついているタイプは主として踏み台用として使うことが多いです。
それに対して、座面が柔らかいタイプは主として浴槽内で椅子として使うことが多いです。

しかし、どちらのタイプでも両方の役割を果たすことができます。

浴槽用手すり

手すりの設置には工事が必要なことが多いですが、福祉用具を使用すれば工事不要で手すりを設置することができます。
浴槽用手すりには挟むタイプと吸盤で設置するタイプの2種類が用意されています。

挟むタイプは浴槽の縁に挟んで、ネジを締めるだけで簡単に設置することができます。
また、浴槽に設置するため、浴槽の出入りの際に手すりを掴みながらスムーズに出入りすることができます。

吸盤タイプの手すりは挟む場所がなくても、どこにでも設置することができます。
吸盤で心配なのが、体重をかけたときにずれてしまう、ということ。
しかし、福祉用具用の吸盤はかなり強力なものが用いられているため、使っているときにずれてしまうという心配はありません。

挟むタイプに比べて、吸盤タイプは比較的安価に用意することができますが、浴室の壁の素材によっては吸着しにくい場合もあるため、事前に確認をしておく必要があります。

挟むタイプか・吸盤タイプか?

挟むタイプの手すりは取り付け可能浴槽幅というものがあります。
概ね4cmから12cm程度であれば挟むタイプの手すりを使用することができます。

また、設置面積が広い方が固定が強くなり、より安定して手すりを使用することができます。
幅が4cmから12cm以外の場合には、吸盤タイプの手すりを選択することになります。

吸盤タイプの手すりを使用する場合には、

  • 水が付着しても固定力が変わらないか
  • 耐用荷重は何キロなのか

は最低限把握しておきましょう。

耐用荷重はギリギリの重さではなく、余裕をもっているものがおすすめです。
例えば40kgの人が耐用荷重35kgのものを使うのではなく、耐用荷重50kgなどの手すりを使用する方が、安定して手すりを使用することができます。

浴室内で使用するものはほとんどがレンタルすることができず、購入という形になります。
基本的に地肌が触れるものはレンタルができず、購入になりますが、入浴補助具などは福祉用具販売(例外)という形で購入することができます。
介護保険を利用することで、安価に購入することができるため、自宅で使用したい場合にはケアマネなどに相談するといいでしょう。

そのほかの福祉用具貸与については厚労省の資料が参考になります。
福祉用具貸与(参考資料)

まとめ

この記事では入浴介助の参考になる動画や入浴時に使える福祉用具をいくつかご紹介しました。
筆者は整形外科病棟で勤務していますが、入浴時の転倒受傷を頻繁に経験します。
それだけ水場は滑りやすく、怪我の元になりやすいです。

ぜひ福祉用具を活用して安心して安全に入浴ができる環境を整えてみてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加