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介護福祉士の資格の難易度はどれくらい?取得するためには?

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介護資格の中で最上位に位置するのが、介護福祉士の資格です。
介護福祉士は介護職の中でも唯一の国家資格でもあるため、取得すれば介護職のプロとして、介護施設で働くことができます。

しかし、国家試験である以上、一定の難易度は保たれています。
令和2年度の介護福祉士国家試験の合格率は71.0%となっています。
医療職の国家試験もこのくらいの合格率であることから、対策を行なっておけば問題なくパスできる試験かと思います。

過去に実施された介護福祉士国家試験の合格率・難易度

(第33回介護福祉士国家試験の合格発表についてより作成)

介護福祉士国家試験の合格率は平均すると70%台となっています。
令和元年度のみ合格率が70%を下回っていますが、令和2年度には70%台に回復しているので、令和3年度の国家試験も同程度の難易度になることが予想されます。

医療職の国家試験も同程度の合格率であるため、過去問などの対策をしっかり行なっていれば合格できる難易度かと思います。
国家資格の中には合格率10%程度のものもありますので、国家資格全体で見ても介護福祉士の難易度は高くないと思います。

介護に関する試験としてケアマネの試験がありますが、国家試験ではありませんが合格率は10-20%とかなり低めです。

介護福祉士の合格ライン

介護福祉士の国家試験には実技と筆記の2種類あります。
まず筆記試験に合格するためには以下の条件を満たす必要があります。

  • 総得点125点に対して75点以上
  • 11科目群全てで最低1問は正解すること
  • 全125問 1問1点

実技試験の合格条件は以下です。

  • 総得点100点に対して得点53.33点以上
    ※総得点の60%程度を基準としています。その年度の難易度によって合格基準は補正されるので、若干の変動があります。

国家試験対策として過去問を解くかと思いますが、最低でもそれぞれ60%以上の点数を取っておくことで、安心して試験に臨むことができるかと思います。

介護福祉士の受験資格を得る3つの方法

介護福祉士の国家試験を受験するためには受験資格を得る必要があります。
受験資格を得る方法は大きく分けて3種類です。

実務経験ルート

介護現場で3年以上かつ540日以上働き、介護職員実務者研修を修了している場合に介護福祉士の受験資格を得ることができます。
勤務形態に規定はないので、アルバイトや派遣などで働いていた日数もカウントされます。

すでに社会人として働いている方はこの方法が一般的です。
また、養成施設などには通わずにお給料をもらいながら、受験資格を得ることができるので、リーズナブルです。

福祉系高校ルート

高校の中には福祉科や介護福祉コースなどを科がある高校もあります。
このような高校を卒業することで介護福祉士国家試験の受験資格を得ることができます。
また、福祉系特例高校では高校卒業後に実務経験を9ヶ月以上積むことで受験資格を得ることができます。

養成施設ルート

養成施設とは厚労省が認可している大学や短大、専門学校を指します。
普通科高校の卒業生は2年以上、福祉系大学、社会福祉士養成施設、保育士養成施設のいずれかの卒業生は1年以上通えば介護福祉士国家試験の受験資格を得ることができるので、最短で介護福祉士になれるルートとなっています。

介護福祉士の資格に一発合格するための勉強方法

筆者は理学療法士の国家試験にパスをしていますが、同じ国家試験なのでそこまで勉強方法は変わらないかと思います。
私が実際に勉強していた方法をご紹介していきます。
理学療法士の国家試験にも筆記と実技どちらもありましたので、参考になるかと思います。

スケジュール調整

まずは国家試験までの日数を把握します。
これが把握できない・できていない場合には落ちます。
なので、まずは試験日だけはちゃんと把握しておきましょう。

試験日まで残り日数をカウントしながら勉強を進めていきます。
この時点で自分の苦手分野がわかっている場合には、苦手分野に時間をかけられるようにスケジュール調整を行っていきます。

過去問を解く

過去問は最低でも2回解きましょう。
一回はなるべく早い時期に解きます。
自分自身の現在地を把握するために行います。

介護福祉士の国家試験では11科目群で最低1問は正解しないと合格にならないため、広く浅い知識が求められます。
満点でも合格点ピッタリでも得られる資格は一緒です。
効率よく進めていきましょう。

2回目は試験1~2ヶ月前くらいに解きます。
最初の段階からどれくらい覚えているか、まだちゃんと覚えきれていない分野はどこなのか?を確認します。
残りの期間はまだちゃんと覚えきれていない分野に多くの時間を費やしていきます。

参考書選び

どの国家資格でも同じですが、参考書はかなりの量が発売されています。
しかし参考書はどれでも一緒だと思います。

基本的に国家試験では絶対に押さえておきたい問題が出ます。
絶対に押さえておきたい問題は基本的な問題であることがほとんどなので、どの参考書にも記載されています。

解説不足などの場合には図書館やネットなどで調べて参考書に書き込んでいけば自分だけの参考書が完成します。
参考書にはたくさん書き込んでいくべきです。

モチベーションの維持

モチベーションの維持はかなり重要になってきます。
1日に14時間とか勉強するのもいいですが、週に1回しか勉強しないとなると落ちる可能性が高くなります。

短い時間でもいいので、毎日参考書を開く習慣をつけておきましょう。
また一度に長時間勉強すると長期的にはモチベーションも低下してしまいます。
なるべく毎日継続できるように勉強は進めていく必要があります。

ただし、これは試験日まで時間がある場合です。
1ヶ月程度しか時間がない場合には、1日10時間の勉強は必要になってきます。
なるべく早い段階から準備することで気持ちに余裕を持つことができます。

友達に解説する

周りに介護福祉士の試験を受ける友人がいる場合には効果的面です。
友人のわからない問題を解説することで、自分自身の理解が加速します。

解説する側はされる側よりも深い知識を必要とします。
友達に解説することができる環境にいる方は、ぜひ解説をしてみてください。
もしできない環境であれば、自分自身に解説をするつもりで行うだけでも効果があります。

「どうしてこの答えはこれになるのか?」
「なぜなら〇〇だから」

というように行うだけで記憶に定着します。

まとめ

この記事では介護福祉士の資格の難易度や取得方法、国家試験の勉強方法についてご紹介をしました。
これから介護福祉士を取得したいと考えている方は実務ルートもしくは養成施設ルートをおすすめします。

社会人であれば実務ルートの一択かなと思います。
介護福祉士の国家試験の合格率は高いため、過去問をしっかり解いて、他者に説明できるようになれば国家試験はパスすることができると思います。

試験日までの日数を把握して、計画性を持って勉強を進めることで余裕を持って試験に臨むことができます。
国家試験合格はゴールではなくスタートです。
ぜひ介護福祉士として介護施設で働いてみてください。

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