レク・体操

高齢者のレクにはスマホアプリがおすすめ

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介護施設などで行うレクでは利用者さん全員が参加できるレクを行うことが多いかと思います。
しかし、近年デジタルデバイスの発展が目覚ましく、スマホ一つでレクを行うことも可能になってきました。

この記事ではレクに使えるスマホアプリをいくつかご紹介していきたいと思います。
ぜひ明日からの業務の参考にしてみてください。

高齢者のレクにはスマホアプリがおすすめ

高齢者の方でもスマホを持っている方が増えてきました。
スマホのアプリを使えばレクを行うことができます。
特にレクの一環である脳トレはスマホさえあればできてしまいます。

また、施設にタブレットが用意されていれば、スマホを持っていない利用者さんも利用することができます。
当院でも高次脳機能障害の患者さんに対してipadを使ってリハビリテーションを行っています。
スマホやタブレットは手軽に行うことができる上に、効果的でもあります。

利用者さん全員が参加できるレクを考えていると、どうしてもマンネリ化してしまいます。
スマホアプリを使うことで、マンネリ化を防ぐことができますし、バリエーションも豊富にあります。
タブレットがある場合には、画面が大きくて見やすいタブレットを使うことをおすすめします。

おすすめの脳トレアプリ

脳にいいアプリ

まず一つ目が「脳にいいアプリ」と呼ばれるアプリです。
無料で利用することができます。

このアプリは近年の脳科学が脳の健康維持に有効と示す活動を楽しく行うことができるアプリです。
特に認知症予防に力を入れており、認知症予防には以下の5つの要素が重要とされています。

  • 運動
  • 食事
  • 脳刺激
  • ストレス緩和
  • 社会参加

脳にいいアプリはこの5つの要素を全て組み込んでおり、認知症予防効果が期待できます。

クロスワードパズル

クロスワードパズルのアプリはたくさん用意されています。
イギリスの研究ではクロスワードパズルや数独を行っている高齢者はそうでない高齢者に比べて脳年齢が8歳若かったという報告がされています。
そのためクロスワードパズルをスマホやタブレットで手軽に行うことができるので、脳の活性化が期待できます。

高次脳機能バランサー

高次脳機能バランサーは有料になってしまいますが、高次脳機能を改善させたい方向けのアプリです。
こちらはパソコンでも使用することができるので、ipadなどがない場合にはパソコン版を利用するのがいいと思います。

高次脳機能障害に対するアプリであるため、脳機能の改善を図ることが可能です。
こちらは当院でも導入していますが、効果を感じることができています。

テトリス

テトリスは昔からある定番のパズルゲームかと思います。
どこにどのピースをはめ込むかを考えながら行うため、想像力を働かせながら脳の活性化が期待できます。

単語パズル

こちらは文字を繋いで言葉を作っていくパズルアプリです。
言葉を使ったアプリはクロスワードがありますが、こちらは与えられた文字を繋いでいくため、どういった単語が作れるかを咄嗟に考える必要があります。

制限時間もあるため、自分自身の知っている単語を反射的に取り出せる必要があります。
知っている単語を想起するため、脳が活性化されるので、脳トレにはおすすめです。

将棋・囲碁アプリ

利用者さんの年代では将棋や囲碁を過去に行っていた方が多いのではないでしょうか。
しかし介護施設などで行う場合には、対戦相手がいないと行うことが難しいです。

そんなときには、将棋・囲碁アプリでコンピューターと対戦するのがおすすめです。
スマホやタブレットさえあれば、一人でも行うことができます。
将棋や囲碁は数手先まで考えながら進めていく必要があるため、脳トレに効果的です。

認知症診断テスト

近年、認知症患者数は増加しており、2025年には65歳以上の認知症患者数は約700万人に増加すると想定されています。
これは5人に1人が認知症患者であるということになります。

また、軽度認知障害(MCI)患者も含めると3人に1人が認知症患者とその予備軍に該当する計算となります。
このアプリを使えば、自分の認知機能がどの程度なのかを把握することができます。

仮に認知機能の低下が見つかった場合には早期治療に繋げることができます。

物忘れに効く・初めての脳トレ

認知症診断テストで認知機能の低下が見つかった場合には、病院を受診するのはもちろんですが、アプリで脳トレも進めていきましょう。
このアプリを使えば画像認識や計算問題などさまざまなバリエーションの脳トレを行うことができます。

脳活認知症アプリ

昭和時代のクイズをたくさん盛り込んだ脳トレアプリです。
クイズだけではなく、懐メロのクイズもあるので音楽を使った問題も楽しむことができます。

また、脳トレの一つに「回想法」と呼ばれるものがあります。
回想法は昔の懐かしい写真や音楽、昔使っていた馴染み深い家庭用品などを見たり、触れたりしながら、昔の経験や思い出を語り合う一種の心理療法です。

懐メロを使うことで、この回想法にもなるため、認知機能改善効果を期待することができます。

認知症予防のためには?

認知症予防のために大切なのは多面的な運動介入プログラムであると言われています。
これは有酸素運動に伴う脳血流量の増大などが影響していると考えられています。

国内で行われた65歳以上の高齢者を対象にランダム化比較試験ではMCI高齢者の認知機能向上に有効であったと報告しています。
また、特にアルツハイマー病へ移行する危険性が高い健忘型MCI高齢者の全般的な認知機能の保持や記憶能力の向上が、記憶課題を含む運動トレーニングによって向上したことは、認知症予防のために重要な効果と考えられるとも報告しています。

そのため、「高齢者を対象にした運動プログラム」を参考に運動負荷を決めつつ、運動を行っていくことも大切だと言えます。

まとめ

この記事ではレクに使えるスマホアプリをいくつかご紹介しました。
スマホやタブレットを用いることで、どこでもいつでも脳トレを行うことができます。

老健などにいらしている利用者さんの中には、デイサービス利用などで毎日いらっしゃらない方もいるかと思います。
そういった方に対して、使い方の説明をしておけば、自宅でも簡単に脳トレを行ってもらうことができます。

認知症予防には介護施設に来ていない時間にどう過ごしていただくかが、かなり重要になりますので、ぜひ取り入れてみてください。

参考文献

高齢者を対象にした運動プログラム
認知症予防マニュアル 記憶力の向上を目指したプログラム

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