デイサービスや老犬などの介護施設で高齢者の方から絶大な人気を誇っているのが、「脳トレ」です。
脳トレは普段考えないような物事を考えるため、脳が刺激され認知症予防につながることが人気のひとつかと思います。
脳トレは準備するものも少なく、手軽に行えるのが介護職員としては嬉しいところです。
そこでこの記事では手軽に行える高齢者に人気の脳トレをご紹介していきます。
ぜひ明日からの業務の参考にしてみてください。
高齢者に人気の脳トレ
脳トレは認知症予防効果があるため、多くの高齢者の方から人気を誇っています。
高齢者に方に人気の脳トレにはさまざまな種類があります。
今回は、
- 歌を使った脳トレ
- 身体を使った脳トレ
- 答えを考える脳トレ
の3種類をご紹介していきたいと思います。
歌を使った脳トレ
音楽を使ったリハビリテーションがあるほど、音楽や歌は身体面・精神面にいい影響を与えます。
手軽に行うことができる歌を使った脳トレばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
イントロドン
高齢者の方が馴染みのある音楽でイントロドンを行うと盛り上がります。
3〜4人程度のチーム制にして行うことで、他者との交流する機会が生まれます。
また音楽を使ったレクは、音楽を使わないレクよりも多くのメリットがあります。
ぜひ音楽を使うことができる介護施設ではイントロドンを試してみましょう。
字ぬき歌
あらかじめホワイトボードに歌詞を書いておきます。
歌詞の中に出てくる特定の文字は歌わずに手を叩く、というレクです。
例えば、「むすんでひらいて」の場合には「て」の文字は歌わずに、手を叩きます。
「むーすーんーでーひーらーいー(パン)」となります。
やってみると意外と難しいので、ぜひ取り入れてみてください。
身体を使った脳トレ
脳トレには頭を使いながら身体を動かすものもあります。
じゃんけんシリーズ
右手と左手、右足と左足など、左右非対称に動かすことも脳トレになります。
例えば、一人でじゃんけん。
右手は勝ちで左手は負け、というルールを作っておき、左右同時に出します。
このときには必ず右手が勝つように、左手が負けるように出していきます。
慣れてきたらスピードを早めたり、勝ち負けの手を入れ替えたりすることで難易度を変えることもできます。
また、後出しじゃんけんもおすすめです。
介護職員が前でグー・チョキ・パーのいずれかを出した後に、利用者さんに勝ってもらうもしくは負けてもらうようにします。
介護職員が何を出したのか認知してから、自らの手を出すので、何を出せば勝ちなのか、負けなのかを考えて出す必要があるため、脳トレにはおすすめです。
左右の手足を使った体操
左右の手足を一緒に使った体操もあります。
右手と右足を前に出す。
左手と左足を前に出す。(同時に右手と右足は後ろに戻します。)
これを繰り返す。
慣れてきたら左右をバラバラに行っていきましょう。
右手と左足を前に出す。
左手と右足を前に出す。(同時に右手と左足を後に戻す。)
これを繰り返していきます。
指折り体操と同様に、スピードをあげることで難易度を調整することができます。
コグニサイズ
脳トレとしてコグニサイズもおすすめです。
やり方は簡単です。
1. 運動課題は全身を使った中強度程度の負荷で、脈拍数が上昇するもの
2. 運動と同時に行う認知課題は、運動の方法や認知課題をたまに間違えて答えてしまう程度の問題
上記の2種類を満たすものを行えば大丈夫です。
中強度程度の負荷というものは、軽く息が弾む程度の運動を指します。
認知症は加齢に伴って誰しもが生じうる可能性を秘めています。
しかしコグニサイズは認知症の発症を遅らせることを目的として作られており、完全に認知症を予防することは難しいです。
しかし脳の活動を活発にする機会を作るということは、脳にとって良い影響を与えます。
そのため、認知課題がノーミスでクリアできてしまうと、脳に対しては負荷がかかっていない(=簡単すぎる問題)といえますので、難易度調整を上手に行っていきましょう。
→コグニサイズの詳細を確認
答えを考える脳トレ
クイズ・なぞなぞ
クイズやなぞなぞの答えを考えている時に脳は活性化されます。
また答えが分からずとも、解説をしてもらって納得することができれば、その時点で脳の活性化は生じるため、クイズやなぞなぞを取り入れることもおすすめです。
さまざまな脳トレを紹介している「レクシル」にもクイズは紹介されています。
例えば四字熟語並べ替えクイズ。
介護施設でYouTubeを流すことができる場合には、流しながら、
流すことが難しい場合には、介護職員がyoutubeを一度観てからそれをもとにホワイトボードに問題を書いたりするといいでしょう。
四字熟語は誰もが知っているものですが、クイズになると結構難しくなるので脳トレにはうってつけです。
規則性を見つける計算問題
例えば、「2・4・?・8・10」と並んでいた時、「2」ずつ増える、という規則があります。
また、「1・2・3・5・8・13・?・34」となっている場合には、ひとつ前と足し算しているという規則になります。
こういった規則性を見つけることで問題が解けるような計算問題もおすすめです。
例に出したのは足し算がメインでしたが、引き算や割り算などのパターンでも問題を作ることで、さまざまなバリエーションを楽しむことができます。
回想法
脳トレとして「回想法」もおすすめです。
回想法は、昔の懐かしい写真や音楽、昔よく使っていた物品などをみたり触れたりしながら、昔の経験を思い出し語り合う方法です。
この記事をお読みいただいている方でも、昔よく聞いていた音楽を今聞き直すと、その時代を思い出されるのではないでしょうか?
回想法は特に認知症の方へのアプローチとして用いられています。
認知症の方は、最近の記憶を保持しておくことは難しいですが、過去の記憶はしっかりと保持されています。
昔のことを思い出して言葉にしたり、介護職員や他の利用者さんの話を聞くことで脳が活性化され、活動性や自発性、集中力の向上などが期待されます、
また、回想法は認知症の予防効果があることが報告されているため、脳トレとして行うのはおすすめです。
まとめ
この記事では手軽に行える高齢者に人気の脳トレをご紹介しました。
脳トレは準備に時間がかからず、手軽に行えるため体操の前後に取り入れることもできます。
毎日同じような繰り返しでは、脳に刺激がいかず認知症が進行してしまう可能性があります。
脳トレは認知症予防効果が期待されているので、ぜひレパートリーを増やして導入してみてください。
今回紹介した脳トレ以外にも「レクシル」にはさまざまな脳トレが紹介されています。
そちらも合わせて参考にしてみてください。
→レクシル公式ページへ